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2017-05-19

私達の身体もっと知りたいー膵臓の働き


膵臓について知ろう


 私達の身体もっと知りたい第3弾として今回は「膵臓」を取り上げたいと思います。
こちらの臓器も「沈黙の臓器」の一つで、悪くなってもなかなか自覚症状が出にくい臓器なんです。
膵臓1回目として、場所と働きについてお話しします。場所は、みぞおちから少し下で、胃の裏側あたりにあり
左右に細長く、胃と背骨に挟まれるようにしてあります。

大きさは15~20㎝、幅3~4㎝、 厚さ2㎝重さは120g位です。

膵臓の働き


 膵臓は、私達が食べた物を消化しエネルギーに変える2つの働きを調整するというとても大切な役割を担っています


1.消化液の分泌

炭水化物やたんぱく質、脂質を分解する消化液を十二指腸に分泌します。食べた物は口の中で噛み砕かれ、唾液と一緒に
食道から胃へ送られ、たんぱく質分解酵素と強力な胃酸によって
消化されます。その時間はおよそ3~6時間、消化された食べ物は、粥状となり十二指腸に送られるのです。

ここで注意したいのは、胃酸についてです。

とても強力な胃酸、胃は粘膜によって覆われているので胃酸に侵されることはありませんが、十二指腸はそうもいきませんそのまま、胃酸を含んだ食物がいけば、すぐに胃酸によって十二指腸は傷付けられてしまいます。


その胃酸を中和するのが、膵臓から分泌される弱アルカリ性の
膵液です。
膵液は消化された食物が十二指腸に運ばれると直ちに分泌され十二指腸を胃酸から守ります。

この膵液には、蛋白質分解酵素・炭水化物分解酵素・脂肪分解酵素などが含まれ、私達が食べた物の消化にとても大切な役割を担っています。

この中の蛋白質分解酵素は、膵臓の中にいるうちはまだ活性化していません、なぜなら膵臓も蛋白質で出来ているため活性化してしまうと自身で膵臓を消化してしまうからです。

しかし、何らかの影響でこの働きが狂ってしまい、蛋白質分解酵素が活性化してしまうと、急性膵炎という病気になってしまいます。

 

2.ホルモンの分泌

膵臓には消化液を分泌するという働きの他にもう一つとても重要な働きがあります、それは血糖値を調整するホルモンを
分泌する
ことです。膵臓には「ランゲルハンス細胞」とよばれるホルモン分泌器官が100万個ほど存在し、

α細胞、β細胞、δ(デルタ)細胞という3つの細胞がありそれぞれ役割が異なっています。

α細胞⇒グルカゴン

β細胞⇒インスリン

δ細胞⇒ソマトスタチン

というホルモンを分泌しています。

この中で皆さんが一番、耳にしたことがあるのがインスリンというホルモン名だと思います

インスリンといホルモンは血中のブドウ糖が効率よくエネルギーとして働くようにブドウ糖を細胞に取り込みやすく
する
作用があります。ですから、食後の血糖値が高い時には分泌され血糖値が低い時には分泌が抑えられます。

このようにホルモンの働きで血糖値は一定に保たれるようになっています。

インスリンの分泌が低下すると、血糖値が高い状態が続き細胞はエネルギーを効率よく使うことが出来なくなってしまいます。

そして、インスリンと全く正反対の働きをするのが、グルコガングルコガンは血糖値が上昇すると分泌が抑えられ、低下すると分泌します。

ブドウ糖は身体全体の細胞にとってとても大切なエネルギーです。特に脳の細胞はブドウ糖しか使うことが出来ません。

 

グルコガンは、血糖値が低くなった時に、肝臓に蓄えられている、グリコーゲンをブドウ糖に分解して血糖値をあげるというのが仕事です。

これらを見ても分かるように膵臓は、生命維持にとても大切なホルモンを分泌している臓器なんです。

この大切な膵臓が慢性膵炎や膵臓がんなどで痛手を受けてしまうと正常なホルモンの分泌が出来ずに身体に何らかの異常をきたしてしまいます。

これらもことからも分かるように、膵臓はとても重要な働きをしている臓器なんです。

 


ーまとめー

十二指腸を胃酸から守る為に食後に膵液を分泌する。

膵臓には「ランゲルハンス細胞」という細胞がありそこから3種類のホルモンを分泌している。

そのホルモンはブドウ糖をエネルギーに変えたりと私達の生命維持にとても大切な働きをしている。


参考サイト   お腹の健康ドットコム

 

麻布リバーストップページ

 

 


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