腎臓とメタボの関係
前回は、腎臓の位置や形、働きについてお話しましたが
今回は、腎臓とメタボの関係についてお話したいと思います。
肝臓のときにもお話しましたが、メタボリックシンドロームとは
普段の生活の中での食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足からくる内臓に
脂肪が溜まる内臓脂肪型の肥満のことで、高血糖、高血圧、脂質異常
この3つのうちの2つ以上が合わさった状態のことをいいます。
※肥満といっても中には見た目が太っていない人もいます。
こういう人達を隠れメタボと呼んでいます。
慢性腎臓病の予備軍とは
メタボの高血糖、高血圧、脂質異常の症状は、腎臓の働きを低下させる要因
↓
慢性腎臓病の予備軍ということになります。
メタボリックシンドロームになると、尿にたんぱく(アルブミン尿)が出やすく
なります。
※アルブミン尿⇒糖尿病性腎症の指標
肥満の方の特徴として、糖尿病や高血圧を合併して発症している可能性が高く
適正体重を管理することがとても大切です。
高血糖・高血圧は要注意
・高血糖…糖尿病になると、腎臓が尿を作り老廃物や余分な水分を体外に排出する
という機能が低下し、腎臓にさらに負担をかけるという悪循環になります。
※この状態が透析治療を受ける原因の第1位です。
・脂質異常…脂質異常という症状は、血管にコレステロールや中性脂肪が溜まり
ドロドロ血液となり腎臓の機能が低下してしまう原因になります。
また、腎臓の機能が低下することで脂質異常症を発症してしまうこともあります。
※腎機能が低下し、アルブミン尿が出ることで身体に不足したアルブミンを
補充しようとし腎臓が作るのですが、同時にLDLコレステロールも作ってしまい
ます。
そのLDLコレステロールが血管に溜まり脂質異常症を発症してしまうということも
あるのです。(動脈硬化)
・高血圧…血圧が高くなると腎機能が低下し、腎機能が低下すると血圧が高くなる
という悪循環に陥ります。
その理由は、腎機能の低下で余分な塩分・水分が排泄されなくなり
血液量の増加⇒血圧が高くなる⇒益々腎機能が低下する。
この逆で、血圧が高くなることで腎機能が低下し、塩分・水分が排泄されなくなり
益々血圧が高くなるという悪循環もあります。
腎機能の低下は限界を超えてしまうと、もう元には戻りません、そうならない為にも
体重、脂質代謝、糖質代謝、塩分摂取量、血圧のコントロールが大切です。
ーまとめー
・メタボリックシンドロームになってしまうと腎機能が低下し、慢性腎臓病を
発症する恐れがある。
・腎機能を低下させないためにも、毎日の生活習慣を見直して改善出来るところは
改善し、メタボリックシンドロームの予防しましょう。
・慢性腎臓病になってしまうと、機能は元には戻りません、日頃の体重、塩分摂取
糖質や脂質の代謝、血圧の管理が大切です。
参考サイト 知ろう防ごう慢性腎臓病
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