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麻布十番黄葉だより

麻布山善福寺にある『逆さ銀杏』が、見事に黄葉しています。

『逆さ銀杏』とは、銀杏の雄株特有の気根を垂らしていることから
そのように呼ばれるようになりました。

この気根を「乳」ともいい、昔は母乳の出が悪かった女性が寺に
参拝した帰りに
この気根を削って持ち帰り飲んでいたそうです。

どのようにして飲んでいたのかはわかりませんが、かなり効果は
高かったそうです。

樹齢は推定750年、親鸞上人が挿した杖が芽吹き成長し今に至る
という話が伝わっています。

こんな話があるからなのか、第二次大戦の空襲に寺の本堂は全焼
この樹も上部を失ったにも
関わらず枯死することなく
根元から蘇生し、手厚い保護とよい環境に恵まれ樹の勢いも蘇り

1m以上もある気根を数多く垂らすようになりました。

1926年に国の天然記念物に指定されています。

余談ですが、善福寺さんには『柳の井戸』という
未だに水が湧き出ている井戸があり、関東大震災や
東京大空襲の時には
多くの人に水を与え救ったということです


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