前回は肝臓の位置や構造、働きについてお話させて頂きましたが
今回は、肝臓とメタボリックシンドロームについての因果関係について
お話させて頂きたいと思います。
その前に、肝臓の病気についてお話しますね。
・ウィルス性肝炎(A 型 B型 C型等)
何かしらのウィルスによって肝臓の細胞が破壊され、炎症を起こす病気
・脂肪肝
身体に過剰に摂りいれた、糖分や脂肪が肝臓で代謝しきれず中性脂肪や
コレステロールとして溜まってしまっている状態で肥満や飲み過ぎ、糖尿病などが原因とされる。
※高血圧や脳卒中、高脂血症などの生活習慣病を起こす原因でもある。
・非アルコール性脂肪肝
脂肪肝というとお酒の飲み過ぎを連想しますが、お酒を飲まない人でも
酸化ストレスが原因で脂肪肝になってしまう人も近年増加しているそうです。
特に性別的な差はなく、中高年に多く見受けられます。
※酸化ストレスとは、酸化と抗酸化のバランスが崩れ活性酸素が多くなり過ぎて
しまう事をいいます。
。
・肝硬変
肝臓が岩のように硬くなってしまう病気で、色々な肝障害が慢性化して
発症してしまいます。
こうなると、肝細胞自体が通常とは異なってしまい、肝臓に繋がっている血管も破壊され
血液が肝臓に流れづらくなり、肝機能が低下します。
この他にも、自己免疫性肝疾患や薬物性肝障害、肝細胞癌など
肝臓に関わる病気は様々です。
このように肝臓の病気って結構ありますよね。
では、なぜメタボリックシンドロームと肝臓の働きが関係あるのか
これからお話していきたいと思います。
メタボリックシンドロームの定義というのは、お腹の中の内臓に脂肪がついてしまう
「内臓脂肪型肥満」とう症状に加え、高血圧や高血糖、脂質の異常これらのなかで
2つ以上が合わさればメタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームは病気ではありませんが、この症状が進むにつれて
動脈硬化や心臓病、脳卒中などの命を脅かす病気になってしまう
おそれがあります。
原因としては、飲み過ぎ食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣が
大きく関係します。
それでは、なぜメタボリックシンドロームの検査に肝機能の検査があるのか?
肝機能というと、まず始めにアルコール等の解毒作用を
考えるのではないでしょうか?
でも、肝臓の機能はそれだけではないんです
身体に摂り入れた糖や脂肪を代謝するという大切な機能もあるんですよ。
しかし、何かの影響で肝細胞が破壊され、肝臓がきちんと機能しなくなると
糖や脂肪をちゃんと代謝出来ず、高血糖や脂質異常に陥ってしまい
高血糖・脂質異常⇒脂肪肝 という状態になり、肝機能を低下させてしまという
最悪の状態になってしまうんです。
このように、肝臓(肝機能)とメタボリックシンドロームはとても
深い関係にあるんです。
では、次回は肝機能を低下させない方法をお話ししたいと思います。
=まとめ=
肝機能とメタボリックシンドロームには、深い繋がりがあり
肝機能低下⇒メタボリックシンドローム⇒生活習慣病(糖尿病や高血圧、高脂血症他)や
血管や脳、心臓の疾患、肝硬変等の肝臓の疾患を引き起こす原因となる。
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