天風は心を鍛えて(修養して)「人間を創れ」といい、そのためにはいつも「積極的な精神」でいることを心掛け、逆にストレスを生み出してしまうような原因を「消極的な言葉は悪魔の言葉」だといって、ことさら積極的に自分自身を戒めながら排除しろといいます。
そして幸福も不幸も最後は、「人生は心ひとつの置きどころ」であると喝破するのです。
天風は心を鍛えて(修養して)「人間を創れ」といい、そのためにはいつも「積極的な精神」でいることを心掛け、逆にストレスを生み出してしまうような原因を「消極的な言葉は悪魔の言葉」だといって、ことさら積極的に自分自身を戒めながら排除しろといいます。
そして幸福も不幸も最後は、「人生は心ひとつの置きどころ」であると喝破するのです。
中村天風-幸福になる条件とは?(1)続き
即物的なものに幸福を求めようとすると、
どうしても行き詰まり、満足することなく、いつまでも喉が渇くかの如く餓えた状態に
陥ってしまうということです。これは以前に、貝原益軒のときにもお話ししましたがつまり「知足」という、
主観的でありながら絶対的な確固たる自己の価値観が無いことに起因するのです。
この「主観的でありながら絶対的な確固たる自己の価値観」となる指針を持っていない人が、
「人間が出来ていない」のであり、幸福になれない人間だというのです。
「どこまでもまず人間を創れ。さすれば幸福は向こうからやって来る」
こう聞いたとき、皆さんはどう感じますか?
もちろん、共感できる方もいらっしゃると思いますが、この原稿を書いている筆者などは
この言葉を聞いたとき、
素直に「本当?」「それこそ、不幸を感じたことのない幸福な人
(財力や社会的地位のある人)の意見ではないのかな?」と猜疑の気持ちが沸き起こりました。
1810年8月13日(文化7年7月14日)~1863年7月25日(文久3年6月10日)
緒方洪庵は、1810年(文化7年)に備中足守藩(現 岡山県岡山市北区足守)の
下級武士の三男として生まれました。
嫡男ではなかったためにいずれは家を出なければならず、また自分自身も病弱であり、
そのために10代の半ば頃から医者を目指したといわれていますが、
特に洪庵にとって衝撃的だったのがコレラの蔓延でした。
前回から数々の偉人を教育した緒方洪庵(おがたこうあん)について
お話ししています。教えを受けた偉人として代表的な人物が、港区三田にある慶應義塾大学の創始者、福沢諭吉が有名です。
今回は緒方洪庵の医術に対しての志で、本人が翻訳した『扶氏医戒之略』について詳しくお話ししたいと思います。